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そっと包む-自我復元後日記[305]

朗読と歌のライブだった。

一生、このライブを忘れることはない、と思う。
涙があふれた。

その日、いや、私が経験したのは、
あまりに美しかった。

それは、寝るまでも、今も、なお、
ただ、ただ、美しい。

私の身体の中は、きっと、
涙で満ちていて、それは体温に温まり、
静かに満ちている。

あの時も、今も、
あるのは、ただ、あるものがあるだけで、
あるものがあるだけだった。

私は二度と、何かをする必要はなかった。
すべてがある。

すべてがそこにある。
ただ、ある。

そうだ、それは、
たとえば、「糸」のようなものだ。

糸だけが、もしも私の目の前にあるすべてだったら、
私はそれに触れ、何かを編むのかもしれない。

そして、それは、
喩えではなく、世界はそのようだった。

花があれば、そっと手、
その花びらを、そっと、傷つかないように包むだろう。

それ以外、私にはやることが思いつかない。

私は、それを手で触れ、
ただ、それが人の頬であっても、
そこにそっと手を、すっと指を、触れる。

あまりに、静かだった。

それはたまたまそうだったのでなく、
ありのままに、ずっとそのようだった。

仕事中も、家に帰ってからも、
今も。

今もそっと目を閉じ、感じ入っていた。
目を開けても、そのまま。



◆自我復元に関する資料◆

無明庵サイト「桜の間」
http://mumyouan.com/k/sakuranoma.html




2017.5.29
愛美

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by jh-no-no | 2017-05-29 10:44 | 愛美通信☆メトロノート


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