(後半)明るい声-自我復元後日記[339]

『(前半)明るい声-自我復元後日記[338]』の続きです。


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前半の1点目の少し続きになりますが、
テクニカルな言い方をすれば、
「巻き舌にならない」ようにする、です。

私は、The Roseという歌を練習していたわけですが、
最後に、「rose」と伸ばすところがあります。
「ろーず」と言って、この歌は終わります。

実際の歌の話をしますが、
「ろ」というその瞬間、その「一瞬」は、
「t」とは違って、舌先は、やや巻き舌になります。

そこは、それでいいんです。

大事なのは、「ろー」と「-」と伸ばす時に、
舌先が、下の歯の裏に戻っているか、という点です。

「ou(おう)」という二重母音の発声になるわけですが、
二重母音の場合、最初の母音で伸ばす、というのが(英語の歌の)基本です。
ですので、「ろぉーーーーーーぅず」となります。
最初の「o」で伸ばしています。

これが、伸ばしている時も「r」の発音になってしまうと、
ずっとなんとなく巻き舌状態になってしまい、
音がこもりっぱなしになり、明るく聞こえません。
さらに、最初の母音で伸ばしているのかも曖昧になり、
なんとなくいつからか、「u」の母音になっていたりして、
もごもご~っていう印象になるのがわかります。

「ろ」の一瞬だけ巻き舌になるだけ。「ro」の「r」は一瞬だけ、です。
それも「t」と同じように、軽く、あまり巻き舌とか意識しなくても、
気づけば、「ぉー」と、「o」の母音で伸ばしている状態になっています。

T先生から教わったことですが、
とくに英語の歌の場合、歌の中の場合では、ということでしたが、
「r」(巻き舌)は、あまりつけないほうがいい、
そうした方がきれいに聴こえる、ということでした。

歌詞の中で、「never」という箇所がいくつかあります。
この歌の聞かせどころですが、ここで、巻き舌が強くなると、
ぼやっとして、せっかくの歌詞が死んでしまいます。
それを、この前のレッスンで、痛感しました。
むしろ、「r」は無いつもりで、「ヴァー」と伸ばす時には、
舌先が、下の歯の裏にぽとんと落ちていること。
その「落ちたまま」で、言い終えること。
これだけで、歌が活き活きしていくんです。
(慣れてくれば、最後の最後にやや巻いてもいいと思いますが、
ほんと、不思議ですが、一切、巻かなくても、きれいに歌えます。)

1点目、長くなりましたが、
この歌のレッスンを応用したのが、
仕事中の「t」の発声でした。

さて、今日、長いですね、ブログ。

でも、2点目、頑張って書きますよ。
途中休憩しながら、読んでくださいね。
参加型だったので、疲れたでしょ(^^♪
私も、途中、納豆と卵でご飯食べましたからね。

これは、アルパ(私のアルパにも名前があります。
打身、と書いて、だじん、です。ハープの一種ですが、
パラグアイの民族楽器で、音がクリアで、私は打楽器のように感じているので、
打身と名づけました。過去のブログでは、打身と書いてある記事が多いです)の
レッスンでも、歌のレッスンでも指摘されたことです。

アルパでは、

「しっかり、親指まで十分弾いてから、次の弦を弾けばいいからね」

と、よく、言われました。

アルペジオをしっかり弾き切ってから、
次のジャン、ジャン、というオクターブを弾けばいいよ、と。

次、次、と焦ると、今弾いている弦をしっかり弾ききれないまま、
次の弦に行ってしまい、そこでも、また後手後手に感じるから、
どの弦も弱い弾き方になってしまいます。

アルパでは、そのような弱い弾き方をすると、体験した方でないと
わかりにくい話ですが、隣の弦も一緒に弾いてしまって、音が濁ります。
不思議ですが、強く弾けていると、隣の弦に触れず、
弱いと、隣まで弾いてしまうんです。最初は不思議でした。
(しかも、弱く弾こうとすればするほど、指先の皮を傷めてしまうんですよ。)

歌のこの前のレッスンでも、
以前からも言われていたことでしたが、
とても大切な指摘内容でした。

The roseの歌詞の中で、たとえば、
「takes the chance」というのがあります。

この「takes」の「s」が、しっかり言えていないと、
T先生は、必ず、こう言いました。

「次のtheは、sを言ってから言おうと思えばいいからね」

と。

そうなんです。

「s」を言わずに「テイクザ」のようになりがちなのは、
「th」を言わなきゃと思って、実は、最初から焦っているからなんです。

やってみてください。

「s」の時は、舌の先は下の歯の裏にあります。
そして、歯の隙間から息を出して子音を作っていますね。

「the」の「th」では、次に、舌を上と下の歯で軽く噛んで子音を出します。

つまり、舌の位置を変えなければならないんですね。

それを反射的にわかっているので、
「テイク・・・」といった直後に、ダイレクトに、舌を上下の歯の間に
移動させようと急ぐことで、「s」がないがしろにされ、省略されたようになります。

他にも、日常生活の中でこれがわかりやすい例があります。

私は仕事柄、日本語が母語でない方と接することがよくありますが、

「ありがとうございます」

の発音は、とても難しいようです。

実際、私も、これをちゃんと言おう、とした時から、
ほとんどその方々と同じ状態になりました。
私の場合は、普段はそれが言えるので、日本語が下手という問題ではなく、
吃音に関わる問題であることは、すぐにわかりました。

以前にも、少しだけ触れたことがあります。

ちょっとやってみてください。

ゆっくり言うとわかると思います。

まず、あ→り→が→と→う、と進むにつれて、口が伸びていきますね。
唇の位置が前に移動します。

その次、「ご」あたりを境に、「ざ→い」と進むにつれて、
今度は、口、唇は(顔側へ)戻っていきます。
「い」の口になっていくので当然ですね。

その直後、「ます」の「ま」で、
わかりにくいとかもしれませんが、口は前に出ます。

「ま」と「い」で単独で発音してみると、
唇の位置が違うのがわかりやすいと思います。
「m」は、口をすぼめるように、少し唇が前に出ますよね。

これを反射的に感じ取って、
「ありがとうございます」をしっかり言おうとすると、
(そう、しっかり言おう、という意識は、流暢に言おう、とすることで、
それは、速く言おうとしがちなんです)口が引っ込んでしまう「ござい」は
省略して、「ありがとます」となってしまうんです。

ありがとます、だと、口、というか、唇が前方へ移動した状態のまま、
言い終えることができます。

接客をしている方は、その経験をされていると思いますが、
母語が日本語でない方は、かなりの割合で「ありがとます」に近い発声になります。
よくても「ありがとごます」「ありがとござぃます」で、「う」が無いんです。
「とう」と伸ばす感じが欠落してしまうのは、早く「ご」に移ろうとするからで、
そこから、「ます」に飛んでしまうのも、焦るからです。

焦る、というのは、流暢に言おうとする強迫感です。
日本語を上手く話そうとするために、起きるのではないか、と
私は推測しています。

私もまったく同じ状態に陥り、
これが重篤になっていくと、「あ」が出なくなりました。
これがとても辛かった話も、以前、書きました。

さて、その「ありがとうございます」の「あ」です。

私の場合、ありがとます、から、さらにひどくなり、
「あ」が出なくなるのは、次の「り」をちゃんと言おう、
もう、すべてそうなんです。吃音というのは、次の言葉が出るかどうか、
それが最初の音の場合も、黙った状態から次の音(最初の音)が出るか、
つねに次、次、次、で頭の中がいっぱいなんです。

「り」というのは「ri」ですね。

英語ほど極端でなくても、日本語でも軽く巻き舌に「一瞬」なります。
roseの「r」と同じです。ありがとうございます、とさらりと言っている時は、
それに気づかないくらいの速度で、舌は、その巻き舌状態から、上の歯の裏を通って、
弧を描くように、舌の歯の裏に着地します。それが、「り(ri)」です。
「ri、ri、ri・・・り、り、り」と言いながら、舌の動きを感じてみてみて下さい。

さっきと逆で、「あ」という時は、やや前方に唇位置がありますね。
「り」は基本「い」なので、急に引っ込めないとなりません。
ですから、最初から「い」のポジションにしておこうとしてしまうんです。

さらに笑顔で言おうとすると、
おおむね、笑顔は「い」の口になりやすい特徴があるので、
「い」の口で「あ」を言おうとしますし、すでに巻き舌状態に
スタンバイしそうになっています。

巻き舌状態(下が奥まった状態)は、力んでいる時になりやすいので、
つまり、力んだ状態から、そのような「あ」を言おうとします。

力んで、硬直しているので、これを意識し過ぎると、
もう、「あ」の最初の音すら、出ないんです。
舌が奥まった状態は、私にとって「常態」だったので、
力みとすらの自覚もありませんでした。
つねに、そういう緊張状態が、常の状態だったのです。

これを助けてくれたのが、
「s」同様、まず、「あ」を言ってから、「り」は考えればいい、
ということでした。

この指導方法が素晴らしいのは、
試しにやってみてください。

「takes のsを言ってから、theのことは考えればいい」

という助言通り、まず、しっかり、「テイクス」と言い切ると決めて、
「ザ、チャンス」と続けます。theのことはあとから考えよう、と決めて、
「s」を言うことだけを心に決めて言い始めます。

そうなんです。

「あとから」なんて、考える間もなく、
「ザ、チャンス」と「言っちゃっている」んです。
theを言おう、と考えなくても、「th」の舌に自ずとなっている、
そう、後になって気づく、というのが、この指導方法の
とても面白い点なんです。考えなくても、言える、という体験をする点です。

「次のことをあらかじめ考えておこう」という
それ自体が、力みになっていたことを痛感した経験でした。
その力みがなければ、言葉というのは、考えて言わなくても出るものなんです。

私は昨日、職場でもこれを痛感しました。

これほど、明確に「ありがとうございます」が言えたのは、
昨日が初めてでした。

とにかく、「あ」だけ言えればいい。

そのくらいのつもりで臨みました。
私は、「あ」という音は、とても好きでしたし、
美しい音だと、この音を大切にできればいい、と思って臨みました。

「ありがとうございます」の「りがとうございます」は
無視していい、と決めたんです。

その前に、「t」の発音を、上に書いたように
私自身、何時間もやっていたので、
「ri」が無理なくできていた、というのも、それを助けてくれたと思います。

私は、はっきり、

「ありがとうございます」

と、元気に、中性的な声で、楽しく言えました。

「あ」のあとに
「りがとうございます」は、くっついて来てくれたんです。

とくに、昨日一日の後半は、
今までの吃音への取り組みを総まとめするように、
私は、自分の声を取り戻していきました。

元気だから、言えた、とも言えます。

ですが、

私は、言えたから、元気になった、

と、私は思いたい、そう思っています。

鍵盤ハーモニカを使って音を出すこと、
それが楽だ、なんだか楽しいなぁ、と思ってくれて、
時間はかかっても、少しずつ、言葉が言えるようになって、
少しずつ、身体が元気なってくれるのなら、
私は、何の根拠もありませんが、
鍵盤ハーモニカで遊んでみてほしいと思います。

私は鍵盤ハーモニカのことは、まだよく知りませんが、
先ほど書いたように、息を大事にしている楽器だなぁと感じています。
そして、何より、息をする、というのは、生きることと、
とても密接に感じています。



私は今日も頑張ったなあ。


深く、深呼吸をしています。


今日も読んでくれて、ありがとう。



明日から、7月ですね。



私は、夏、好きですよ。




◆自我復元に関する資料◆

無明庵サイト「桜の間」
http://mumyouan.com/k/sakuranoma.html




2017.6.30
愛美

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by jh-no-no | 2017-06-30 23:24 | 愛美通信☆メトロノート


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